あの御方のものがたり
前回の
心の闇 心の光からの続き
この方の…彼の心は、純粋そのものだった…。
なんにでも興味を抱いて、人なつっこくて
いつもいつも笑っていた…。
ですがその反面、
気まぐれで飽きっぽく、
子供のような性格でした。
完璧な人などいないと
みんなが理解できていたら…
みんなが許していたら… あるいは…
あの方は人が好きで…
動物が好きで…
自然が好き、
俺も人が好きで自然が好きで…。
でも… 彼は… 普通と違ってた。
始めは本人もそれに気付かなかった。
いつも笑ってることに…
まず、家族が気付く…(おかしい、ヘンだ…)
妙な力を持ってることにみんなが
気付く…(怖がる…)
そして彼を人間たちから遠ざけた(家族が)
一番の理由は彼が… ○だから…。
彼も最初はそれを知らなかった。
自分と他とは違うことを知ったとき、
悲しいけど、自分を呪ったんだ。
辛いけど、自分を憎んだんだ。
いつも笑顔をふりまいてた彼が
泣いて… 泣いて… 泣いて…苦しんで、、、
大好きな人間たちから、
自ら離れることを望んだんだ。
家族もそう望んだだろう…。
それでクバの森に篭ったのか?
あるいは近くに…
彼が信仰していた神(森)
クボー御嶽。
千手観音とクボーと王族親族…。
神の力を持つ人間。
童神(わらび神)の心を持つ人間。
その力は恐れられ…
その質は気持ち悪がられる…
「僕は生きてちゃいけない人間」
「僕は呪われてる」
そう思い続け…
怒りや憎しみ恨みの感情から、
【 闇の心 】が誕生する。
それが僕の中へ。
僕のビジョンに
若い姿で現れたのにも理由がある…
たぶん、今の僕と同じ年だろう…
権力者の家系に生まれた彼は、
“自分らしくいること”をさせてもらえず、
みんなから否定され拒絶された。
拒絶される人生に、
最後に行き着く先は目に見えてる。
寸分違わず…、
今のところ僕と彼の違いがない。
良いところも悪いところも…。
彼の本当の悲しい部分を僕が知ったとき、
僕はひどく震え、魂が共鳴を起こした。
それで、再び【 闇の心 】が表に出てきた。
でももう以前の自分とは違うと分かる。
あくまでも主導は僕自身。闇じゃない。
闇の正体が分かったら自分の正体も分かった。
彼は36才で亡くなったのかな。
そして36才から僕が新しい人生を
スタートさせるんだろう。
彼の分まで。いや、それは自分の分か…、
それが僕の約束
最後に…
彼はしりえいさんの言う≪阿修羅≫そのものでした。
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